会長 深田一弥の異見!

2024年1月5日

能登大地震と羽田空港事故

 新たな年を迎えたが、地球上では、ソ連のウクライナ侵略戦争、ガザ地区に於けるハマステロに対するイスラエルの残虐な報復戦争、またアフリカや東南アジアの各地では紛争が続いている。わが日本は、アベノミクスの副作用と黒田日銀の金融失策による超円安と諸物価高騰で中小企業や国民生活の困窮があるものの、平穏で命の危険はないと思っていた。

 そんな気持ちを裏切るように、1月1日午後4時過ぎに突然携帯電話のアラームが鳴り、東日本大地震の再来かと身構えたが、石川県能登半島で震度7の大地震と津波で甚大な被害が発生とテレビが伝え、死亡者が放送のごとに増えていった。

 正月気分が吹っ飛んだが、2日の午後5時過ぎに羽田空港で着陸した日本航空の旅客機が海上保安庁の小型機と衝突し炎上している映像が流れた。旅客機の搭乗員と乗客は全員無事に非難したと聞きホッとしたものの、海上保安庁機の乗員は5人亡くなり、パイロットは重症とのこと。特に能登の被災地に救援物資を運ぶところだったと聞き、被災地のためにと正月にも関わらず役目を果たそうとしていたのだろう。被災者の方々、事故に遭った方々にお見舞い申し上げます。

 地震・津波で、また海上保安庁機で亡くなった乗員の方々のご冥福を祈りたい。また重症の海上保安機のパイロットの早い回復を願う。地震や津波で命は助かっても家や家財を無くした方が多いようだし、旅客機の乗客の方々も身一つで退避なので携行品や思い出の詰まったお土産は放棄したのだろう。自然災害はいつ来るかも知れないし地震国日本なので心構えは常にしておかないといけない。

 飛行機事故は人災だが、どこでいつ発生するかは分からない。仮に巻き込まれても自分の身を守り、貴重品は常に身に着けておくことが必要だ。能登の地震だが、ほぼ直下型だったせいなのか倒壊した家屋が多いのに驚いた。同じ震度の東日本大震災では宮城県内で津波ではかなりの家屋が流され、かつ破壊されたが、地震で倒壊した家屋やビルは私の記憶では殆どなかった。震災後1か月以内に仙台に来た知人が地震の跡は殆どないのに驚いていた。これは1978年の宮城県沖地震以来建物の耐震基準が高くなり、旧基準の建物も耐震補強をして相当な震度の地震でも倒れないようになった。我が国は地震国なので今まで大地震がなかった場所でも建物の耐震基準は一律にして備えることが必要なのではと思う。

 羽田の事故については、日航機が着陸する滑走路上に海上保安庁機が進入していたことによる人災であるが、その原因はいずれにあるのかを早急に究明するべきだ。原因としては一つには空港管制官の誤指示、あるいは指示不足。二つには日航機の指示誤認、三つとしては海上保安庁機の指示誤認の何れかだろう。

 テレビでは旅客機が燃えていることだけを盛んに放送していたが乗員乗客がどうなったのか、また海上保安庁機の乗員がどうなったのかを報道したのは事故から2時間近く経ってからなのだ。事故の事実をそのまま報道するという姿勢かも知れないが視聴者が先ず知りたいのは人命、そして原因である。その間、我々は単に旅客機の消火作業を延々と見せられていただけなのだ。テレビ報道関係者の心遣いの至らなさがここでも明らかになった。でも空港の消防は意外と脆弱ではないのか。乗客の荷物もあり全焼にならないよう消火すべきと思ったが。今年こそ事故や事件が少しでもなくなることを心から祈念したい。


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