会長 深田一弥の異見!

2024年6月3日

町内会に入会義務付けを

 かつてアパートやマンションに住んでいた頃は若かったこともあり、町内会ということに対して全く関心がなかった。その後戸建て住宅に住み、当然町内会とのかかわりは多くなったものの、仕事人間の私は、全く家人任せにしていた。それが十数年前に居住している町内会の役員が一新されたことに伴い、監事就任を依頼された。他の役員であると度々町内会の役目があり時間がとられて大変だが、監事は年に2回の監査会のみとのことなので、やむなく引き受けた。

 新役員の方々の活動は活発で、日常のゴミ出しや街灯の管理はそつなく行われ、さらに子供会、老人会の支援、また運動会や夏祭りなど順調に行われていた。会計についても担当役員による正確な記帳で証憑書類の保存も完ぺきでいうことなしの監査が遂行できた。町内会の状況は、年二回の監査時にしか私は知り得なかったが、その時々で地域住民の動向、役員たちの活動状況や、町内会の懸案事項など実情が分かってきた。当町内会には自前の会館があり、そこでの監査会への出席は私の楽しみにもなった。

 町内会は民法上の「人格なき社団」なので、会館の土地建物の登記名義人は町内会長であることも分かった。そういうこともあって町内会法人化の話も発生してきていた。新役員たちもドンドン高齢化してきているがなかなかより若い年齢層の人が役員になって貰えないことも悩みであることも分かった。

 さらに最近は、住民の中に未だ少数ではあるが、「町内会入会は義務でないので入りません」と主張する若い人が出てきていることだ。住民が安全で安心な生活が維持できるには町内会の役割が大きいにも関わらず、義務がないということを理由にして入会しない人が増えてきたら、町内会活動が破綻してしまう懸念が大である。市町村も町内会の下支えがあってこそ円滑に行政が出来るのだろう。

 例えば仙台市のHPで町内会を見ると「町内会とは、一定の地域に住む人々が日ごろから親睦と交流を通じて連帯感を深め、地域に共通する様々な課題をみんなで協力して解決し、ふれあいのある快適なまちづくりを目指して自主的に活動している住民自治組織です。」とある。

 なるほど、これだけ見れば、それに共感している住民が勝手に活動すれば良いが自分はそんな気はないので参加しないという人が出てくるのだろう。しかし、仙台市は行政がすべき色々なことを当然のごとく町内会に仕事として振ってくる。だから自主的などと、言わずに仙台市民であれば当然に町内会に入るべきだと明言すべきだと思う。

 私は町内会を市の条例化して仙台市民であれば当然に入会する義務があることを明示すべきと思う。それで、ネットで調べてみたところ、全国の市町村のいくつかは町内会、あるいは町会を条例化して入会を強制か、あるいは強制まではいかなくても入会すべきと明示していることが分かった。

 町内会に条例という法的なバックアップがあれば、「自分は入会しません」などと勝手な理屈をこねて参加せずしかし、そのメリットだけはちゃっかりと乗っかる不届きな住民を排除することができるだろう。また自治体も財政難だけを言わずにもっと町内会へ財政的な支援をしていくべきだろう。恐らく町内会に否定的な人の中には会費を取られるのを嫌がっているのを理由にしている場合が多いだろう。市からの支援があり、そのメリットが多ければ、誰でも喜んで町内会に参加するであろう。


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