案内表示は利用者便利を優先に
業界団体全国の賀詞交歓会が3年ぶりに大々的に1月11日東京で開催された。場所はホテルオークラ東京の宴会場とのこと。私は東京に行った際、タクシーはなるべく使わず、公共交通機関を利用することにしている。都会の街並みに触れることと歩くので健康にも良いし何より経済的である。山手線で東京駅から有楽町駅まで行き、少し歩いて地下鉄日比谷線の日比谷駅から新しくできた虎ノ門ヒルズ駅で降り、そこから徒歩で宴会場まで行くことにした。
かつてのホテルオークラの宴会場は、日比谷線の神谷町で降り、テレビ東京のある急坂を登って行けば良かったので分かりやすかった。ヒルズ駅は虎ノ門ヒルズステーションタワービルの中にあり、降りて驚いたのは急に広いビルの中に出てしまった。
必死にホテルからのアクセスマップにあるA2a出口を探す、とにかくどれかのエスカレーターに乗らないと地上に出られない。必死に案内表示を探し何とかエスカレーターの上り口の柱にA2aの表示を見て上ったが未だ地下なのでもう一つのエスカレーターに乗らなければならない何とかまた柱の表示を見つけたが何やら矢印や20mとか分かりにくい表示がある一応上がったが出口扉にはA2aの表示はない。
あれ間違えたかなと思い一度降りてみたが、やはり今上がったエスカレーターで良いようだ。年寄りの私だけが迷っているのかと思ったが、若い女性の3人組もスマホ片手に何やら迷っているようだった。先ず地上に出てみようと外に出、ホテルからのアクセスマップと照らし合わせたがどうも今いるところと合致しない。
困ったなと思ったら、街路上に案内地図があったのでホッとして見たがホテルの表示はあるがどうも分かりにくい。隣に拡大図があり見ると今度はホテルが書いてない。また困っていたら、隣に中年女性が私と同じホテルのアクセスマップを持って困っているようだ。
同じ業界の人かと思い声を掛けたが、他の団体の方でやはり同じホテルでの懇親会とのこと。「拡大図に虎の門病院があり、ホテル宴会場はその向かいのようなので、とにかく行きましょう」と一緒に歩き出した。「私は田舎者なので迷ってしまいました」と言うと件の女性は「私は日本橋ですがやはりこれでは迷いますね」とのこと。
途中女性の知り合いが左に曲がって急坂を登って行くのが遠くに見え、「あそこですか」と言われたが、「イヤ、あそこを行ってもいけるが遠回りになりますよ、このまま真っすぐ行けば。ここが虎ノ門病院ですから」と言うと「エッここが病院ですか」と驚いていたほど巨大なビルであった。無事宴会場にたどり着くことが出来た。
そこで言いたい、折角の新しいビルなのでダサい表示板にしたくない気持ちは分かるが案内表示は誰でもが分かるようにデザイン重視でなく利用者重視の観点で作るべきだと思う。都会人でも若い人でも迷うような表示ではダメなのだ。そこはデザイナーやビルオーナー会社はよく考えて欲しい。あくまでもステーションタワービルつまり駅なのだということを考え作るべきだ。
デザイナーもカッコ良さだけを追求するのでなく、利用者目線をもっと考慮するべき。ホテルのアクセスマップもイラスト調なので距離感など含めて分かりにくい、デザイナー任せにするのでなく、初めての人にも分かるように少々ダサくても迷わない分かりやすさが必要だ。私は用心のためグーグルマップで周辺地図を出力し持参していたので助かった。