会長 深田一弥の異見!

2013年2月21日

尊敬される中国になるには

 最近、日中間がきな臭い。それも20世紀前半の頃とは違い、中国側からの全く一方的なアクションではあるが。地球上で第二次大戦後に領土を増やしたのは中華人民共和国のみと言われるように、既に死滅した筈の帝国主義的膨張を繰り返している。

 それも従来は陸続きの膨張であったのが、最近は海洋に於ける膨張を続けていて周辺国から顰蹙を買っている。尖閣の我国だけでなくベトナム、インドネシア、フィリピンも圧力を受けていて、フィリピンは既にある島を占拠されてしまった。

 現在、中国は世界の中でも大国と言われて、その莫大な人口故に全世界から有望なマーケットとして熱い視線を浴びている。それでもそう言うことは意に介せず、自分の論理のみを強硬に主張し続けている。

 私は、古来我国が中国の文化を必死に吸収して現在に至っていることを考えると、今、世界の鼻つまみ者に成り下がっている中国が至極残念に思う。是非、間違った中華思想を捨て、かつてのように世界から憧れをもって見られる中国になって欲しいと心から願う。

 先ず、経済、技術、軍事の成長をあまりに焦って行っていることである。今や、かつての冷戦時代と異なり、他国から侵略される懸念は全くないのに、何故あれほど軍備拡張に熱心なのか。これは他国特に周辺国から見るとさらなる領土拡大を目論み侵略しようとしているとしか思われない。経済成長の歪みも大きい。所得格差の増大で国民に拝金主義が蔓延しているのもみっともない。企業の経済的利益至上主義は健康被害を及ぼす途轍もない公害をまき散らしている。その他挙げればキリがないほどで、4千年の歴史ある国が恥ずかしい国になっているのを見ると心が痛む。

 国名は「中華人民共和国」なのに実体は「共産党エリートの独裁国」になっており、これを文字通りの人民のための共和国にすべきであろう。人民のために戦った泉下の革命指導者達は中国の現状を見て泣いているのではないか?内政干渉と言われるかも知れないが、私の知っている中国人の多くが現在の政権を全く信頼していないと断言しているほどにひどい。現執行部に連なる人達は自らの懐を肥やすのを止め大いに反省すべきである。

 しかし現政権内部でも心を痛めている人は必ず居るだろうからそういう人達によって改革されることを期待したい。それとチベット、ウイグル、内モンゴルの各自治区の独立を認めることである。それらから日本に来ている人達に自治区とはどういうことかと聞くと「家で我々の民族の言葉で話せるだけです」とのこと。自治とは名ばかりでこのように全く彼らに自治はない。さらに旧満州は満州族にそして台湾も独立させるべきであろう。そうして緩やかな連邦制を敷けば良い。

 自国内で不満を持つ民族がいる国は絶対に発展しないことは世界の歴史が教えている。それを無視しているのはこの国を牛耳っているエリート達が欲に駆られての不勉強との誹りを免れまい。それら民族の独立には、我国始め周辺国が率先して協力していくことも必要であろう。

 漢民族は誇り高い民族であり、確かに能力もあることは認めるだけに現状は情けない。それを単なる誇りのみで終わるのでなく、思想と言動も兼ね備えてこそ、他からも尊敬されることにそろそろ気づいても良いのではないか。

 何度も言うが、大国中国は世界の国々そしてそこの国民達から「流石に中国」と尊敬を持って見られる国になって欲しい。


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