会長 深田一弥の異見!

2015年10月16日

ユネスコ世界遺産登録は全て返上せよ

 最近、我が国に於いてユネスコの世界遺産登録が増えているのは大変喜ばしいことである。世界遺産には自然遺産と文化遺産があり、近々で我が国は自然遺産には富士山、文化遺産には明治日本の産業革命遺産が登録された。東日本大震災直後、東北の平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―が登録されたのも記憶が新しい。

 ユネスコには世界遺産の外に記憶遺産と言うのがあり、人類が長い間記憶して後世に伝える価値があるとされる記録物を指定するもので、我が仙台では17世紀初頭に伊達藩がスペインとバチカンに使節を派遣した際の慶長遣欧使節の資料が指定されてある。しかし、今般、何と、歴史的にも信憑性が乏しいと言われている「南京事件」の資料が指定されたのには驚いたよりもあきれてしまった。

 「南京事件」とは、日中戦争(我が国が一方的に侵略したことになっているが、当時中国内で勢力が強かった蒋介石の国民党軍を弱体化するため共産軍が仕組んだ罠に我が国がまんまと嵌まってしまったのが真実)である。日本軍は国民党軍を追って南京まできたところ国民党軍の兵隊達は南京城内に逃げ込み軍服を脱ぎ捨て私服に着替え民間人を装った。それで大人しくしているなら良いが、私服のまま日本軍を攻撃する者も居た。戦争とは軍服を着た者同士が戦うことであり、私服の者が軍服の兵隊を攻撃するのはゲリラである。軍人ならば捉えても捕虜としての権利があるが、ゲリラにはその身分保障がない。また民間人を装っているのでどれが兵隊でどれが民間人なのか見分けが難しい。そこで怪しい者は捉えてその場で処刑することはあったのだと思う。

 しかし、現共産中国が主張しているように30万人ほどの人数を殺すのは何ヶ月間も掛かることでとても現実的ではない。また、日本軍の兵隊が、城内で沢山の婦人に乱暴を働いたと言うのも疑わしい。国民党軍の兵士が退却する際に、住民に対して乱暴狼藉を行ったのを日本軍の仕業だと言っている場合もあるようだ。何しろ何れも証拠となるものはなく、単なる伝聞が既成事実として横行しつつある。

 ところでユネスコの記憶資産登録の条件とは世界遺産同様「真実性」が重要視される。しかし、今回の南京事件の記憶資産登録にはこの真実性が乏しいし、むしろ共産中国により捏造された資料が何故登録されたのか。ここに大国中国の影を見てしまうのはうがった見方だろうか。

 南京事件登録で我が国は驚愕しているし、菅官房長官はユネスコへの拠出金ストップまで言及している。我が国のユネスコへの拠出金は世界トップなのでストップすれば困るだろうとの魂胆である。しかしそうだろうか?日本は結局「カネ」なのかと思われないか。

 ユネスコも国際連合の一機関である。国連とはあたかも公平中立な機関であるとの幻想を我が国は抱いているが、国際連合はユナイテッドネイションズ。つまり、第二次大戦で、日独伊の枢軸国と戦った連合国の団体なのであり、かつての国際連盟とは全く性質が異なっているのだ。どこに公平性や中立性が保てるのか。

 私は、そういう幻想を捨て、既に登録されている記憶資産及び自然・文化の世界遺産登録を全て返上すべきと思う。カネはストップしても登録はそのままにするのではとてもみっともない。ここで日本国としての矜恃を世界に知らしめるべしと思う。そうしてこそ我が国の本気度に世界は納得すると思うのだがどうか。


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