会長 深田一弥の異見!

2013年5月2日

キャリーバッグに規制を!

 些末の事で申し訳ないが、常々感じていたことが先日テレビのワイドショーで取上げられていたのでやはりひとこと言っておくべきだろう。最近の旅行者は一様に長々とバッグを引きずっているが、これが混雑するところでは危ない。

 私はかつて東京出張が多かったが、夕刻の混雑時の駅通路は田舎者の私にとっては恐怖である。迷わないように表示板を探すので目線が上になり、足下が疎かになる。その人の波に出張帰りかこれから出張するのかビジネスマンやOLが自分のバッグを引きずって歩いているものだから危険この上ない。前の人について歩いていると、何かにドンと蹴躓くとそれがキャリーバッグだ。

 昔は長い出張だと重い鞄を両手にぶら下げてヒイヒイ言っていたのが、昨今はキャリーバッグなので力が入らずに運べるので楽なのだろう。非力な女性や老人でも無理なく運べる便利さは確かにある。しかし、それを使う人のマナーがなっていない。混雑したところで自分の後ろに長々と引きずっている不心得者が必ず居る。危ないので注意すると何が悪いのか本人には全く認識がないようだ。またキャスターの車輪に泥や埃がついているのにも関わらず荷物棚に乗せるものだから、その隣にある私のスーツに車輪の汚れが付くのにお構いなしだ。昔は遠くに行く場合はスーツケースだったので自分の脇に置いて引っ張るのであるがキャリーバッグは自分の見えないところにあるので人に迷惑を掛けている意識はないのだろう。

 そもそもこのキャリーバッグは航空会社のキャビンアテンダント(スチュワーデスだが、今はこう言わないといけないらしい)が始まりだろう。フライト時クルーとして乗り込む際に待合客の前を彼女らがこれを引っ張って歩いて行くのがカッコ良いことから広まったようだ。しかし、彼女達は専用の通路から出てきて一瞬、客の前を通るのだからいくら長々と引きずっていても邪魔にはならない。それが一般人も同じようにするから辺りに迷惑を掛ける。一度は私が向こうずねをぶつけて出血したのにも分からずスーツを汚してしまったこともある。

 昔から日本人はモノを引きずって歩くと言う行為は恥ずかしいことだったと思う。だから「お引きずり」と言う言葉があり、狂女(差別語なら失礼)が着物の前をはだけて帯をだらしなく引きずることや乞食(これも差別語かも知れない)が自分の生活の道具を台車に乗せて引っ張っていることからきているのではないかと思う。私の偏見かも知れないが、外国ではあまりこういう光景が見られないのはやはり外国でもモノを引きずって歩くのは格好悪いことなのかも知れない。

 先ずは、キャリーバッグを持って行動する者は辺りに注意を払って迷惑掛けないようにすることつまり後ろに引きずるのではなく、歩きづらくとも脇に置いて移動させること。また乗り物の荷物棚には乗せない。飛行機の場合は手荷物にしないで必ず預けること。こういうルールを守って欲しい。それでも駄目な場合は「キャリーバッグ使用法」と言う法律でも作って取り締まらないと行儀の悪さは直らないのではないか。

 これも私の偏見かも知れないがキャリーバッグを持っている人は「ジコチュー(自己中心的な人)」が多いようだ。何でも便利だからとするのでなく、先ずは故事来歴を良く認識し、自分がそれを使うにふさわしい人間か、また使用の際は辺りに迷惑を掛けていないか判断できる者だけが使うようにして欲しい。


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