所長 深田一弥の異見!

2019年5月7日

国民の祝日は見直すべきだ

 以前にも書いたが、我が国は国民の祝日が多すぎる。私の知る限り、世界の他の国々で国民の祝日は、殆どが年間10日前後で、あの生活をエンジョイするイタリアですら年間13日である。我が国は、「国民の祝日に関する法律」によると年間16日もあり、今年のように皇室行事があるなど特別な日があればさらに祝日が増えることになる。法律の第3条には「国民の祝日」は休日とするとある。その上、祝日が日曜日と重なるとその翌日が、また祝日に挟まれた平日が、それぞれ休日となる。

 令和元年5月1日は天皇即位の日として祝日となり、昭和の日と天皇即位の日に挟まれた4月30日が休日、天皇即位の日と憲法記念日に挟まれた5月2日が休日、こどもの日が日曜日と重なったので翌日月曜の6日が休日となり、多い人では、4月27日の土曜日から5月6日までの10日間が連続して休日となったわけだ。

 ところで、国民の祝日は休日とすると法律に規定されているのに、何故交通機関、商店、飲食店そしてメディアは休まないのだろう?「国民の祝日に関する法律」に罰則はないのだから休まなくても罰せられることはないのだろう。しかし、それなら何故法律で休日とするとしているのか?この法律は、よく言われているように、必ず休暇を取れることができる公務員と大手企業正規社員のための法律ではないかというのも頷ける。国民の休日と言うなら、交通機関も商店・飲食店などそこに働いている人は全て休むべきではないのか?でも、もしそうなって、国民全員が10連休したら国民生活が成り立たなくなるだろう。そうすれば10連休などと言う馬鹿なことは絶対にやらないだろう。

 どうもこの法律は、以前に私がこの欄で問題にした「プレミアムフライデー」と同じく、上目線で規定されているとしか思えない。特に今年から働き方改革で有給休暇の強制取得も制度化されることになる。どうも政府は国民をもっと働かせないようにしているようにしか思えない。アベノミクスで長期好況が続いていると言われるものの、デフレ感は一向に払拭されないし、まして国民の過半数は未だに好況感からは遠いといっているのだから。それで休みばかり増えたら中小零細企業はやっていけなくなるところが増えてくることは確実となる。

 それでも、国民の祝日が多いことは結構なことではあるが、しかし法律でそれを休日と規定することは即刻止めるべきだ。そうなると祝日が日曜と重なっても翌日休日ということもなくなる。当然、祝日に挟まれた平日が休日などということはなくなる。かつて国民の祝日がどんどん増えていった過程には、「日本のサラリーマンは有給休暇を取らないので」と言うことも言われていたと記憶している。今や、有給休暇の強制取得も法定されたのでその心配は杞憂だろう。

 今回の連休でも前述のようにサービス業は休むわけにはいかないので、そういう業種の企業では今後益々求人が難しくなるであろう。10連休でもその間働かなければならない企業に勤めている人、それから休みが多くなると収入が減少して生活に支障を来してしまう非正規雇用の人達、そういうことも政府はもう少し頭を働かせて考えてみろよと言いたい。サラリーマンの休みは、土曜、日曜と必要な時は有給休暇を取って休んだら良いだろう。

 最後にもう一度言う。「国民の祝日はこれ以上増やすな!国民の祝日を休日とする法律の第3条は即刻削除すべし!」と。