事務所通信

2017年2月21日

企業防衛保険について(8)

-従業員の死亡・生存リスクに対する生命保険活用の意義
今回は、会社が従業員に対して退職金として支給すべき対策資金について生命保険活用の意義をご説明いたします。

【対策の重要性を再確認】
「優秀な人材の定着化」「勤労意欲の維持・向上」の観点から、企業における福利厚生制度は重要です。

① 死亡退職金・弔慰金対策
・ 平成21年のデータでは、労災事故は交通事故と同じくらいの頻度で発生しています。危険業種に限ったものではありません。
・ 労災事故等で従業員が死亡した際に、会社が誠意のない対応をすると、他の従業員の士気低下につながります。
・ 専門性の強い職種や重要なポジションにある従業員の死亡は、一時的な売上の低下につながるため、支給財源に窮する可能性もあります。

② 生存退職金対策
・ 支給基準が「基本給×勤続年数」となっている場合、長期勤務の従業員が多くなると、多額の資金が一時的に流出することとなります。
・ 退職金の支給が就業規則などに規定されている場合は、従業員の既得権となります。一方的な退職金の廃止や減給は困難のため、そのときの業績に左右されることなく支給できる対策が必要です。

【生命保険活用】
会社が存続するためには、運転資金、設備資金、そして、退職金対策としての人的資金を準備する責任があります。長い時間をかけてしか準備できない資金を、生命保険活用で有効にリスク対策を検討してください。