事務所通信

2017年2月21日

企業防衛保険について(7)

-経営者死亡リスクに対する生命保険活用の意義
今回は、会社が経営者に対して死亡退職金として支給すべき対策資金について
生命保険活

①  生命保険は、「保障」という他の金融資産にない機能を活用するためのものです。長い時間をかけてしか準備できない資金(ときには時間をかけても準備できない資金)を、加入と同時に確保できる手段、すなわち「時間を買う商品」と言えます。
ちなみに、運用利回りを考えずに毎月10万円ずつ積み立てて1億円確保するためには
83年4ヶ月の期間を要します。

②  支払保険料の全額を損金算入できる生命保険の場合は、受け取った保険金の全額を雑収入(益金)として処理できるため、同一事業年度に死亡退職金を支給する場合は、事業年度に発生する費用(損金)をカバーできます。

退職金の支給ができないと、遺族が従来通りの生活を維持することが困難になり、ライフプランの変更が余儀なくされます。換金性の乏しい自宅・工場・自社株などを相続した場合、死亡退職金がないと相続税の支払いが困難になってしまいます。生命保険活用による有効なリスク対策が大切です。