企業防衛保険について(5)
今回は、卸売業を営む会社経営者の突然の訃報に対して、当然準備すべき企業防衛資金の社内留保すべき金額についてお話しいたします。
A社は食料品の卸業を営んでいます。 経営者の信用と手腕で成り立っている中小企業がほとんどです。
資本金1,000万円、金融機関からの借入金5,000万円
売上債権の残高3,000万円、商品在庫1,000万円、買入債務の残高2,400万円
月額人件費700万円、月額維持費800万円、月額販売費200万円
企業防衛資金(社内留保として当面必要な資金)の計算
①運転資金
{3,000万円(売上債権)+1,000万円(商品在庫)-2,400万円(買入債務)}
×3倍=4,800万円
②固定費
{700万円(人件費)+800万円(維持費)+200万円(販売費)}×6ヶ月=10,200万円
③借入金返済資金
5,000万円
④納税準備資金
{4,800万円(運転資金)+5,000万円(借入金)}×40%=3,920万円
企業防衛資金必要資金=23,920万円(①~④の合計)
加入年齢によっては保険料が高額になる場合は、保障の見直しも仕方のないことです。 しかしながら経営者の必要保障額がそんなに安価な金額ではないことも当然です。
次回は、ご遺族に対する生活保障のための退職金の支給についてお話しいたします。