企業防衛保険について(2)
これからお話しいたします、TKCの企業防衛制度導入の8原則は、飯塚毅TKC全国会初代会長が昭和36年より実践されていた保険指導の体験を踏まえて発表したものです。
TKC会計人の保険指導実践に対する基本的な心構え、取組み姿勢について、8項目にまとめられた行動原則です。
この8原則により、関与先企業の防衛は会計事務所の使命であり、保険指導がTKC会員事務所の正当業務として明快に位置付けられました。
【第1原則】肉親の一人としての助言・指導
関与先の防衛問題を、関与先の経営者の肉親の一人として、親身になって解決してやるのだ、との純粋かつ崇高な使命感から助言し指導すること。
【第2原則】純粋かつ断固たる指導者の態度
先生は相手方の妄想、思惑、風当たりを考え、及び腰で説得する、との態度を絶対的に避け得ていること。
【第3原則】会計税務・経営の指導者の態度
先生は保険会社の外務員でもなければ、保険会社の代弁者でもない。会計税務の専門家であり、経営の指導者である。ただ、資本制社会の制度としての保険の一種類を、もっとも有利に関与先のために活用せんとするだけだ、との態度を絶対に堅持すること。
【第4原則】満腹作戦の実地
企業防衛制度の契約指導に当たっては、満腹作戦をとるべきだ、ということ。
【第5原則】適正額算出による指導
関与先企業における保険適正額を予め算出して指導に当たること。
【第6原則】議事録の作成
先生は保険加入説得の時点で、関与先に対し、保険契約成立と同時に法的に有効な議事録作成のアフターサービスを実施する旨を、厳然と伝えておくこと。
【第7原則】会計人としての保険指導
先生は保険会社の外務員ではなく、保険契約指導の会計人なのですから、いささかでも勧誘的な感触を関与先に与えない様。厳然たる指導的態度を崩さず、堂々と胸を張って行動すること。
【第8原則】関与先企業に最も有利な保険の指導
関与先企業に保険契約を指導する場合には、常にその時点で、関与先に最も適切有利なみのに的をしぼり、それ以外は薦めない態度を堅持すること。