事務所通信

2017年2月21日

今月の注目ポイント 「連結納税って何?」

平成22年度税制改正においてグループ法人税制が整備されました。 そのなかで、平成14年に導入されていた連結納税制度についても改正が行われました。 ここでは連結納税制度そのものの概要をご紹介いたします。 連結納税制度とは、企業グループをあたかも一つの会社のように捉えて法人税を申告・納税するものです。この場合の企業グループとは、親会社とその100%子会社をいいます。 なお、この制度は法人税のみが対象であり、地方税や消費税は従来同様の申告となることに注意が必要です。 具体例図解 (簡略化したイメージのため、実際の納税とは異なることがあります) 以前ご紹介したグループ法人税制(100%グループ内の法人間の資産の譲渡取引の取扱い、100%グループ内の法人間の寄附金の取扱い、100%グループ内の法人から受ける配当等の取扱い)は、あくまでも単体法人ごとの申告についてグループの要素を加減算することになりますが、連結納税制度の場合にはグループ全体を1つの納税主体として全体で1つの申告(連結申告)をすることが大きな違いです。 また、グループ法人税制は強制適用(適用要件に合致すれば選択の有無なし)ですが、連結納税制度の場合には選択適用(事前申請が必要)である、という点にも違いがあります。 100%子会社を有する企業グループは、一度検討されてみてはいかがでしょうか?