書評

2017年10月11日

ぼくの村は戦場だった。

  • 書籍名: ぼくの村は戦場だった。
  • 著 者: 山本 美香
  • 出版社: マガジンハウス

2012年8月、一人の日本人女性ジャーナリストがシリアで銃撃され亡くなった。 シリアのアレッポからのテレビ中継で彼女の公私ともに長年のパートナーで上司の佐藤和孝氏が、 「大切な人を守れなかった」と憔悴した表情で彼女の死を伝える姿を今でも覚えています。 彼女山本美佳さんは、45歳で命を落すことになったが、20年以上も前から世界の紛争地域を取材し、 理不尽な現状を世界に発信し続けてきました。 何が彼女をしてそこまで駆り立てたのか? 「ぼくの村は戦場だった」(山本美佳著)は、2006年に刊行され、 彼女の死をきっかけに「追悼 山本美佳さん」として再版されました。 情報内容としては若干古いのですが、彼女が世界に訴えたかったことがこの本で分かるかと思います。 今年、危険な状況下の取材により報道の自由に大きく貢献した記者に贈られる国際新聞編集者協会の 「世界報道自由ヒーロー賞」を受賞した彼女の熱意に触れて頂きたい。