所長 深田一弥の異見!

2019年5月6日

高齢者運転事故を減らす工夫が急務

 連休前、また高齢者の自動車運転による痛ましい事故が東京池袋で起きた。その運転者が元高級官僚でかつある業界ではカリスマとも言われている人であったことと、あれだけの重大事故を起こしていながら逮捕されないことに社会では大きな反響を呼んでいる。連休中も高齢運転者による高速道の逆走や、前述の事故直後も高齢者運転のバスがやはり死亡事故を起こしている。高齢者の自動車運転による事故は社会問題となっている。

 これは我が国だけの現象ではなくて、英国でも社会問題となっており、エリザベス女王の夫のフィリップ殿下も97歳で事故を起こしようやく運転免許を返上したと言う。エリザベス女王は英国で唯一免許がなくても車の運転ができるそうだが、結構なスピード出し、同乗の客人をハラハラさせたとも言われている。しかし、女王も夫の事故後、周囲の勧めで93歳の誕生日を機に運転を止めたそうだ。高齢者運転による事故の被害者は殆ど、運転者よりも若い人であることもその悲惨さに拍車を掛けている。

 ところで高齢者の運転事故の殆どが、オートマチック車のアクセルとブレーキの踏み間違いが多いようだ。だからマニュアル車では殆ど起きにくいので、高齢者にはマニュアル車を運転させろと言う声もある。しかし、最近はマニュアルの車は非常に少なくなり、スポーツタイプの車に散見する程度なので難しいだろう。また、一旦オートマチック車の便利さに慣れてしまうと敢えてマニュアル車を選ぶ動機は出てこないのも事実だ。

 高齢者には障害物があると自動的にブレーキが掛かる装置のある車だけの限定免許にすべきと言う意見もあるが、果たして高速で走っている車にどの程度有効なのかは分からない。さらにその装置を付けると何十万円か高くなり、それほど所得がなくて地方の過疎地で使う軽トラックが唯一の足というような運転者には負担が重すぎるとも言えよう。

 だから都会と地方とで、自動車の運転免許が同じ基準であるべきでないと言う意見もあるが、車の有用性は陸続きであれば全国どこへも行けるということなのでこれも実施することはなかなか難しいだろう。高齢者の自主的な免許返納を勧められているが、高齢者でも現役で仕事に必要な人や過疎地での唯一の交通手段としている人にとっては難しいだろう。

 兎に角、高齢者が運転する自動車の事故で、若い人や幼児が犠牲になるのは極力なくすか少なくなるための方策は急務であり、高齢運転者の自主返納や自動停止装置付き車への乗り換えを善意で期待するだけでは効果が期待できないことは明白である。現行の高齢者運転免許の適性試験制度では効果はあまり期待できないと思う。

 そこで私は次のように考える。それは、75歳になったら、今までの運転免許は年齢制限で無効となるようにしてはどうだろうか。その上で、今後も車の運転をしていく意志のある人のために高齢者運転免許試験制度を設けることにすれば、かなりそこで運転免許不適正者が洗い出せると思うがどうか。さらにその高齢者運転免許の有効期間も当初は現行の3年程度で良いが、その後は2年さらにもっと年齢が上がったら毎年と言うようにしてはどうだろうか?そこに、マニュアル車限定免許や自動停止装置付き車の限定免許もあって良いと思う。

 これ以上、高齢者運転者事故による悲惨さをストップさせるために、行政は直ぐに行動を起こすべきだと思うがどうだろうか。